ピッキオが UnaBiz と共同でニホンツキノワグマの追跡を開始

マッシブ IoT サービスプロバイダーの UnaBiz が、軽井沢の地元住民とツキノワグマの安全で平和な共存の実現に向けてエネルギー効率の高い IoT トラッカーを提供

長野県軽井沢町 — 2021 年 3 月 9 日Picchio Wildlife Research Centre (ピッキオ) は本日、UnaBiz の低電力 IoT GPS トラッカーを使って、軽井沢のツキノワグマを追跡するためのプログラムを開始すると発表しました。マッシブ IoT (モノのインターネット) デバイスのメーカーであり、サービスプロバイダーである UnaBiz が、夏休みの軽井沢で地元の人々と野生動物が平和に共存できるようにするためのピッキオの取り組みを支援することになりました。 

「クマやサルなどの野生動物は、町に被害を与え、家畜の感染病の媒介になる可能性がありますが、生態系において重要な役割を果たす存在でもあります。UnaBiz は、GPS 技術を使って野生のクマを保護管理する野生動植物保護団体であるピッキオを支援できることを大変嬉しく思います。このプログラムでは、クマと人の平和な共存を実現する信頼性に優れた長期的なソリューションを使用します」と、UnaBiz の日本代表取締役社長であるパスカル ジェルベール・ガイヤ-ル氏は話します。「地域のゴミを漁る野生動物と共存しなければならない軽井沢の地元民や観光客にとって、ツキノワグマは問題となっています」

ツキノワグマが里山で食べ物を探している姿が多く目撃されているのは、クマが冬眠に入る前に食料をたくさん確保しなければならないためです。クマの生息地と人の生活圏が重なり合っているため、クマが耕作地や別荘地で人に遭遇するという事態が発生しているのです。軽井沢は、ツキノワグマの個体数をより確実に監視・管理するため、クマの居場所を監視するために低コストで長期間追跡できる装置を必要としていました。以前導入したGPS 首輪は、高価でバッテリー寿命が1 年しか持たなかったのに対し、今回導入する機器は、最長 3 年間使用し続けることができます。

「私たちはこの問題を UnaBiz と一緒に解決します」と話すのは、非営利団体であるピッキオで研究のためにクマの追跡を 10 年間続けており、クマ対策専門家であり、ベアドッグハンドラーでもある大嶋元は話します。「UnaBiz のGPSトラッカーは、私たちがこれまで使ってきた VHF (超短波) 発信器首輪や GPS 首輪よりもコストと信頼性の面でいくつかのメリットがあります。この装置は、深い森の中までカバーできる能力や特定の時間に動物の居場所を位置できる機能もあります。クマを追い払って森へ返すために深夜 0 時から 4 時の間にクマの居場所を突き止めなければならないため、この機能は我々にとって非常に貴重なものです。さらにこの装置は、これまでテストしてきた装置と比べて、コストがほぼ 10 倍安いというのも大きなメリットです」 

イタリア語で「キツツキ」を意味するピッキオは、環境に被害を及ぼすことなく、より近い場所で自然を楽しめるエコツーリズムを提供しています。またピッキオでは、1998 年からクマの保護管理を開始、2000 年からは、軽井沢町から委託を受けて活動しています。

ピッキオでは、冬の間に UnaBiz の装置をテストし、春以降に捕獲されたクマに首輪をつける計画を立てています。日本には約 21,000 頭のツキノワグマが生息しています。このプログラムは、将来的にサルなどの他の野生動物を追跡することも検討しています。この地域にはクマだけでなくサルも生息しており、サルとの共存にもこの装置が生かせると考えいています。 

ピッキオは UnaBiz と緊密に連携しながら、このプログラムのためによりバッテリー寿命の長い他の軽量デバイスの使用を検討しています。 

ピッキオについて

ピッキオ (イタリア語で「キツツキ」の意味) は、エコツアーオペレーター、野生動植物研究センターとして、観光地として有名な軽井沢町で 1992 年に設立されました。責任あるツーリズムを提唱するピノッキオのガイド付きネイチャーウォッチングツアーでは、周辺を取り巻く環境に被害を及ぼすことなく、より近い場所で自然とその素晴らしさに触れられる機会を提供しています。これらのツアーの売り上げは、ツキノワグマの地域個体群の管理と保護に取り組むピッキオのツキノワグマ保護プログラムの資金として役立てられています。1998 年以降、人が暮らす地域とクマの生息地が重なり合っているという難しい状況にも関わらず、ピッキオは軽井沢でクマによる被害を減らすことに成功しています。このプログラムの成果は、世界中から注目を集めています。ピッキオは、野生動植物保護団体として、人々にもっと近い場所で自然を楽しんでもらい、日本の野生動植物に対する世界の関心を高めていきたいと考えています。 

UnaBiz について

シンガポールと台湾に拠点を置く UnaBiz は、世界で初めてマッシブ IoT サービスプロバイダーとして認められた企業です。UnaBiz は Sigfox 0G ネットワークオペレーターとして、ネルギー効率と拡張性に優れ、従来製品と比べてわずかなコストで展開できる手頃で優れた設計のソリューションを専門に取り扱っています。UnaBiz では、敏捷性と創意工夫をもって、お客様とパートナー各社のためにデータ主導のビジネス効率を促進することを使命として掲げています。ビジネスの成長をサポートするために、oT エコシステムの幅広いスキルやリソースを活用しながら、製品設計から製造能力まで、幅広い専門知識を提供しています。UnaBiz は人と技術を組み合わせることで、地球上のすべての人と組織がよりスマートに、よりシンプルに暮らしていけるよう、大規模な影響を生み出していくことを目指しています。

UnaBiz は、IoT 製品設計およびネットワーク接続ソリューションのプロバイダーとして、ISO 9001:2015 認証を取得しています。現在 28 カ国で製品の販売を行っており、スマート計測、施設管理、資産管理、資産追跡などの分野に重点的に取り組んでいます。